【02】
ドナウ運河の水門の建屋
カイザーバード水門監視所(ドナウ運河水門監視所)とは、ウィーン市内を流れるドナウ運河の水門に設けられた付属建屋です。水門自体は1945年に戦争で破壊されたらしく、戦後も水門は再建されずに監視所は機能を失います。
筆者が2001年に訪れたときは閉まっていて、特に何かに使われている様子はうかがえませんでしたが、その後、レストランに再生されて2011年5月から営業を始めたとのことです。
【04】
抽象的なデザイン
下部は花崗岩、中間は大理石で上部はタイル貼り。青地に白いジグザグ模様はドナウ川を表現しています。マジョリカ ハウスやカールスプラッツ駅(どちらも1899年)で壁面に有機的な花の模様を描いたヴァーグナーは、この水門監視所(1907年)でここまで抽象化されたデザインに至りました。
【05】
石材パネルを固定する鋲
名称 | カイザーバード水門監視所(ドナウ運河水門監視所) Kaiserbad Watergate |
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設計者 | オットー ヴァーグナー(オットー ワーグナーとも) Otto Wagner |
所在地 | ウィーン2区 Obere Donaustrasse 26, Wien2 |
用途 | 水門監視所 |
竣工 | 1907年 |
構造・規模 | 構造:鉄筋コンクリート造と思われる 面積:未確認 |
交通 | 鉄道:地下鉄U2・4号線 Schottenring 駅下車、ドナウ運河を渡る |
参考文献
- 『世界の建築・街並みガイド5』20頁、エクスナレッジ
- 『図説ウィーン世紀末散歩』南川三治郎、河出書房新社
リンク
- オットー・ワーグナー ウィキペディア
- Wiener Schützenhaus レストランの公式サイト
公開日:2002年9月17日、最終更新日:2011年6月11日、撮影時期:2002年1月
カメラ:Nikon COOLPIX 775(Photoshopで修正)