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豊稔池ダム ( 1/2 )
Honen-ike Dam
香川県観音寺市、 佐野藤次郎、 1930(昭和5)年
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【02】

古城のようなダム

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豊稔池ダムは香川県観音寺市の山間部にある灌漑用のダムです。ヨーロッパの古城を思わせる重厚な姿を見ると、大正から昭和初期にこのダムを建設した先人への畏敬の念を覚えずにはいられません。優れた土木遺産として国の重要文化財に指定されています。
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【03】

外観の特徴

豊稔池ダムを特徴付けている凹凸のある外観は、U字型が5つ連なった形、つまり5連のアーチによって構成されています。専門的にはアーチ式ダムの一形式であるマルチプルアーチダムと呼ばれる形状で、日本では豊稔池ダムと大倉ダム(宮城県)の2つしか事例がありません。大倉ダムは2連に止まるので、このような連続アーチは豊稔池ダムが唯一無二の存在です。
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左:現地案内板の模式図、右:ダム湖から見た堰体の上端
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【04】

放水

アーチを支える扶壁(ふへき)にはサイフォン式の洪水吐(こうずいばき)註1 が設けられています。ここからは常時少しずつ水が流れ出ていますが、毎年7月中旬から下旬に行われる「ゆるぬき」という盛大な放水ショーは多くの見物客が集まる行事となっています。

施設名

豊稔池ダム

Honen-ike Dam

設計者

佐野藤次郎

SANO Tohjiro

所在地

香川県観音寺市大野原町

用途

ダム

竣工

1930(昭和5)年

構造・規模

構造:石積式マルチプルアーチダム

規模:高さ 30.4m、長さ 128.0m、貯水量:159万3千m3

交通

車:観音寺駅から20分、大野原ICから15分

備考

国指定重要文化財


公開日:2010年2月13日、最終更新日:2012年6月23日 写真の補正をやり直し、一部差し替え、撮影時期:2006年10月
カメラ:Nikon D50(Photoshopで修正)

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