【02】
古城のようなダム
【03】
外観の特徴
豊稔池ダムを特徴付けている凹凸のある外観は、U字型が5つ連なった形、つまり5連のアーチによって構成されています。専門的にはアーチ式ダムの一形式であるマルチプルアーチダムと呼ばれる形状で、日本では豊稔池ダムと大倉ダム(宮城県)の2つしか事例がありません。大倉ダムは2連に止まるので、このような連続アーチは豊稔池ダムが唯一無二の存在です。
左:現地案内板の模式図、右:ダム湖から見た堰体の上端
左:現地案内板の模式図、右:ダム湖から見た堰体の上端
【04】
放水
アーチを支える扶壁(ふへき)にはサイフォン式の洪水吐(こうずいばき)註1 が設けられています。ここからは常時少しずつ水が流れ出ていますが、毎年7月中旬から下旬に行われる「ゆるぬき」という盛大な放水ショーは多くの見物客が集まる行事となっています。
施設名 | 豊稔池ダム Honen-ike Dam |
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設計者 | 佐野藤次郎 SANO Tohjiro |
所在地 | 香川県観音寺市大野原町 |
用途 | ダム |
竣工 | 1930(昭和5)年 |
構造・規模 | 構造:石積式マルチプルアーチダム 規模:高さ 30.4m、長さ 128.0m、貯水量:159万3千m3 |
交通 | 車:観音寺駅から20分、大野原ICから15分 |
備考 | 国指定重要文化財 |
補注
- ダム湖の水を下流に流すためのゲート設備で常用と非常用の2種類がある。
リンク
- ダムマニア > 香川県 > 豊稔池ダム
- 財団法人 日本ダム協会 > ダム便覧 > 豊稔池ダム(再)
- 同上 > テーマページ目次 > ダムの書誌あれこれ(17)~香川県のダム(満濃池・豊稔池・田万・門入・吉田)~ > 4. 豊稔池の築造
- 農林水産省 > 農村振興 > 水土里電子博物館 > 水土里の文化遺産 > 豊稔池ダム
- かがわの農業農村整備 > ため池について > 主要ため池の紹介 > 豊稔池
- 社団法人 日本土木工業協会 > CE 建設業界バックナンバー > 2005年7月号 > 知られざる「100年」プロジェクト 近代水道事業を彩る三人の先駆者(その三)
- 豊稔池ダム ウィキペディア
公開日:2010年2月13日、最終更新日:2012年6月23日 写真の補正をやり直し、一部差し替え、撮影時期:2006年10月
カメラ:Nikon D50(Photoshopで修正)