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4号掩体壕
4号は幅42m、奥行き22m、高さ10mと他の6基よりもかなり大型の掩体壕で、白菊以外の大型機を格納していたと思われます。巨大なコンクリート構造物とのどかな田園風景とのギャップに戦後の時の流れを感じます。内部は倉庫と呼ぶにはやや雑然としていますがいちおう農作業の倉庫に使われています。他の6基も倉庫か、または放置されている模様。

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5号掩体壕
5号は民家の比較的近くに位置しており、集落の中から掩体壕を見ることができます。これも戦争と平和のギャップを感じさせる風景です。

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6号掩体壕
1〜5号は県道31号線の西側、6〜7号は東側にあります。すべて田畑の中に建っていますが、そもそも昔からここは田園地帯で、軍の飛行場建設に伴い強制的に収用された歴史があります。当時この地にあった三島村は面積の約7割を取られて自治体として存続できなくなり消滅しました。

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7号掩体壕
前浜掩体壕群を象徴する存在がこの7号。なんと農道が掩体壕を貫通しています。戦後、飛行場建設以前にあった農道を掩体壕を残したまま復旧したのです。掩体壕を残した直接的な理由は解体に手間と費用がかかるからかも知れませんが、農地を国に奪われた怒りを忘れないという意味もあるのかなと感じました。
名称 | 前浜掩体壕群 Maehama Bunkers |
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設計 | 不詳 |
所在地 | 高知県南国市前浜 |
用途 | 軍事施設(格納庫) |
竣工 | 1943(昭和18)年 |
構造 | 鉄筋コンクリート造 |
交通 | 鉄道:JR土讃線 後免駅 または土佐電気鉄道後免線 後免東町電停 下車、タクシーで十数分 バス:土電バス大湊小学校前下車、徒歩2分 車:2号掩体壕近くの前浜公民館(右地図のマーカーの位置)に駐車可 |
上から前浜掩体壕群、前浜トーチカ
補註
- 掩体壕群の南側の海岸線付近に前浜トーチカという戦跡も残っているので、併せて見学されたい。詳しくは別記事を参照。
参考文献
- 『続・しらべる戦争遺跡の事典』十菱駿武・菊池実 編、柏書房
リンク
- 掩体壕、高知海軍航空隊 ウィキペディア
- 高知新聞 > 語ろう戦争と平和 > 残そう戦争遺跡
- 彷徨猫旅記録 > ミリタリィなぺぇじ > 掩体壕 > 帝国海軍高知飛行場 掩体壕
- 空港探索 > 高知空港周辺の掩体壕
- 建築マップで紹介している他の掩体壕 稲童1号掩体壕(福岡県)、城井掩体壕群(大分県)
公開日:2002年11月10日、最終更新日:2015年8月9日 レイアウトの乱れを修正、撮影時期:2006年10月
カメラ:Nikon D50(Photoshopで修正)