photo00
市村記念体育館 ( 1/2 )
Ichimura Commemoration Gymnasium
坂倉準三、佐賀市、1963(昭和38)年
photo01

【01】
photo02

【02】

建設の経緯

photo20
佐賀市城内─名前の通りかつて佐賀城があったこの地区は、現在も県庁や大学が集積する行政・教育の中心地です。その一画にある市村記念体育館は、佐賀出身の元リコー社長 市村清氏が私財を投じて佐賀県に寄贈しました。

外観の特徴

大きく湾曲した屋根とそれを支えるギザギザの外壁は、どことなくビール瓶の王冠を思わせます。つまり、折板状の外壁とシェル構造の屋根によって鉄筋コンクリート造の大空間を実現しているのです。

photo03

【03】

鉄筋コンクリートの造形美

photo21
「用・強・美」が結びついた形やコンクリート打放しといった実直なデザインは、昭和30~40年代のいわゆる昭和モダン建築のテイストを濃厚に感じます。階段の造形ひとつとっても実に面白い。さすがはル コルビュジエの弟子だけあって、鉄筋コンクリート構造を自在に使いこなす坂倉準三氏の熟練ぶりは見事なものです。
photo04

【04】

見学のポイントと時期

見学・撮影については、隣接する佐賀県立図書館の2階バルコニーがベストポジションです(写真01)。その反面、地上レベルでは樹木が外観の大部分を隠してしまいます(写真02)。せっかく素晴らしいデザインなのにこれは惜しい。よって、建物をじっくり見学したいなら葉が茂っていない季節に行くことを勧めます。

photo22
photo23
建物名

市村記念体育館(佐賀県体育館)

Ichimura Commemoration Gymnasium

設計者

坂倉準三 / 坂倉建築研究所

SAKAKURA Junzo / SAKAKURA ASSOCIATES

所在地

佐賀市城内2-1-35

用途

体育館

竣工

1963(昭和38)年

構造・規模

構造:鉄筋コンクリート造

階数:地下1階 地上4階

建築面積:2,082.82m2、延床面積:4,318.04m2

交通

バス:佐嘉神社前または県庁舎前で下車


公開日:2008年11月4日、最終更新日:2013年4月12日 文章と写真を修整し、スライドショーを追加、撮影時期:2005年5月
カメラ:Panasonic LUMIX DMC-FX1(Photoshopで修正)

inserted by FC2 system