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ロンドン アイ ( 1/2 )
London Eye
ロンドン、デイヴィッド マークス + ジュリア バーフィールド 、2000
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【01】
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【02】

世紀末に出現した新たなランドマーク

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ロンドン アイは、1990年代末におけるロンドンの建設事業「ミレニアム プロジェクト」の一環として建てられた観覧車です。英国国会議事堂(ウェストミンスター宮殿)の近く、テムズ川を挟んだ斜め向かい側の川沿いにあります。2000年に開業するやいなや、たちまち観光名所となり、国会議事堂の時計台ビッグベンと並んでロンドンの新たなランドマークとして定着しました。
 
高さは135mと竣工時点では世界最大で、その後シンガポールに高さ150mの観覧車が完成してNo.1ではなくなったものの、今も世界有数の大きさであることは確かです。高層ビルが比較的少ないロンドンで観覧車の存在は一際目立っています。
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【03】

挑戦的な構造

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ロンドン アイの構造には3つの大きな特徴があります。第1の特徴は、ホイールの外周と中心軸を繋ぐ部材がケーブルであること。観覧車というと鉄骨が花火のように展開した姿が思い浮かぶところですが、ロンドン アイは自転車のスポークを連想させます。
 
第2はホイールの支柱。傾斜した柱でホイールを片方から支えるアクロバティックな方法によって、ホイール本体はテムズ川の上空に浮いているのです。倒れやしないかとちょっと不安を覚える外観ですが、もちろんアンカーケーブルでしっかり支持されています(写真03)。それにしても、観覧車を水面に突き出すなど、日本では河川法の制約や防災上の懸念からまず実現不可能でしょう。
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【04】

ゴンドラの特徴

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第3はゴンドラの支持方法。ホイールとゴンドラの間にアームが見えないことを不思議に思った方がいるかと思います。実は、ゴンドラは2つの内蔵リング(写真04)で取り付けられていて、ホイールが回転してもゴンドラの床は水平を保つ仕組みになっています。しかもゴンドラはガラス張りなので、頂点に到達すると360度視界を遮るもの無くロンドンの景観を観賞できます。
 
ゴンドラの定員は25人。これも日本とは大きく異なる点です。一周は約30分。観覧車に乗るまでの待ち時間と一周の所要時間、どちらも長かったので筆者は乗りませんでしたが、スケジュールに余裕があればロンドン旅行の際はぜひ乗っておきたいものです。
名称

ロンドン アイ

London Eye

設計者

デイヴィッド マークス + ジュリア バーフィールド

David Marks + Julia Barfield

所在地

ロンドン、イギリス

London, UK

用途

観覧車

竣工

2000年

構造・規模

構造:鉄骨造、高さ:135m

交通

鉄道:地下鉄 Waterloo・Westminster・Enbankmentの各駅で下車 徒歩約10分

マーカー左からロンドン アイ、ウォータールー駅IMAXシネマ


リンク

  1. London Eye 公式サイト(英語)
  2. イギリス旅行大好き!ロンドン観光ガイドロンドン人気観光スポット世界一の観覧車ロンドン・アイ
  3. VividCar PREMIUMARCHIVESイギリス特集ロンドン・アイ
  4. ロンドン・アイ ウィキペディア

参考文献

  1. 『ヨーロッパ建築案内』淵上正幸、TOTO出版

公開日:2012年7月28日、最終更新日:2012年7月28日、撮影時期:2004年9月
カメラ:Panasonic LUMIX DMC-FX1(Photoshopで修正)

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