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オープンハウス ロンドン
Open House London
ロンドン、毎年9月中旬頃
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【01】ロンドン市庁舎の螺旋階段

イベントの概要

オープンハウス ロンドンとは毎年1回行われるロンドンの建築公開イベントです。9月中旬の土曜と日曜の2日間、2014年はおよそ800件もの公共と民間の建物が公開されて、大勢の人々が詰めかける一大人気イベントになっています。普段は非公開の有名建築物の中に入れるのですから、一般の観光客にとっても旅行計画に含める価値のある面白いイベントです。ましてや建築ファンなら一生に一度は行く価値があると断言できます。

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【02】ロイズ オブ ロンドンの行列

事前計画は入念に

オープンハウスが行われる9月中旬の土日は日本の暦では敬老の日の連休に重なる可能性が高く、しかもその数日後には秋分の日もあるのでまとまった休暇を取りやすい日程といえます。実際、この時期に旅行する人は多いので、飛行機のチケットは遅くとも7月末までには取っておいた方がいいでしょう。
 
なにしろ公開数800に対して期間は2日しかないので、全てを見るなどとても不可能です。また、有名建築物には多数の見学者が押し寄せて何時間も並ぶこともあり得ます。長期旅行ならともかく、短期旅行での貴重な時間を待ち時間に費やすのはできるだけ避けたいものです。
 
したがって、公開建築物リスト(後述)を事前に入手した上で、自分が見たい建築物をリストアップして巡回ルートを計画し、もしその建築物に行列ができていたら並ぶのかあきらめるのか、並ぶなら何時間まで待つのか、といった綿密な計画を立てておく必要があります。建物によっては1日だけの公開など条件が異なったりするのでリストで確認しておきましょう。

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【03】ロイズ オブ ロンドンのピロティ

情報の入手

日本で入手できるオープンハウスの情報は非常に少なく、頼りになるのはやはりインターネットです。個人サイトなどにアップされている体験記はかなり参考になるので検索で探してください。
 
最も確実な情報源はオープンハウス主催者の公式サイトですが当然ながら英語です。とはいえ、公開建築物のリストを読むぐらいならだいたい理解できます。サイトではPDF版のリストをダウンロード販売しています。
 
以下、参考までに私の体験を簡単に記しておきます。時期は2004年です。事前の計画の重要性を説いておきながら、実際に私が見ることができたのは、結局、ロンドン市庁舎とロイズ オブ ロンドンのふたつだけでしたが。

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【04】30セント メリー アクス

ロンドン市庁舎詳細記事
私は土曜日の11~13時にかけて見ました。ネット上の体験記によると竣工した2002年は1時間待ちでかなりの人混みだったようですが、2003年はずいぶん減っていたようです。私が行った2004年はあまりの人の少なさに拍子抜けしたほど。
 
ロンドン市民にしてみれば他の日も公開されているのにわざわざオープンハウスの時に行くことはないのでしょう。私も他の日に内部に入れたなら貴重なオープンハウスの日は別の建物を回りたかったところですが、前日の金曜日に行ったときは、一番見たい部分である螺旋階段には何故か入場できませんでした。
 
ロイズ オブ ロンドン詳細記事
2004年は土曜日のみの公開でした。まず10時30分頃に行ったのですが行列のあまりの長さに並ぶ気がせず、前述のロンドン市庁舎を見てしばらく時間をつぶし、15時から列に加わって待ち時間40分で入場できました。午前と午後の行列の長さをおおざっぱに見比べた感じから、午前中の待ち時間は1.5~2時間程度と思います。

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【05】30セント メリー アクスの行列

30セント メリー アクス詳細記事
2004年に竣工したばかりのスイス再保険会社本社ビルは私の予想を遙かに上回る人気ぶりでした。土曜日にロイズに行ったときにこちらの行列の長さをよく確認しておけばよかったのですが…。日曜日の11時に行くと建物がある街区を何重にも囲む長蛇の列に愕然。いちおう並んでみたものの、30分間に進んだ距離と列の長さを考えると、とても公開終了時間(16時30分)までに中に入れるとは思えません。
 
どうしたものかと逡巡していると、警備員が「この辺の人達は今日中に入場できそうにありませんよ」(たぶんそんな意味)と叫んで列の半数程度の人達が離れたので私もあきらめました。それでも並び続ける人達もいて、ネット上の体験記によると、5時間半も並んでようやく入場した人もおられたようです。竣工後、数年を経た現在ならもう少し人は減っているかも知れません。


公開日:2005年1月2日、最終更新日:2014年10月1日 リンク集を更新、撮影時期:2004年9月
カメラ:Panasonic LUMIX DMC-FX1(Photoshopで修正)

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