タイトルロゴ


スライドショー 16枚

大橋新町団地

概要

大橋新町団地は福岡県住宅協会(現在の福岡県住宅供給公社)が建設した団地だ。同協会は昭和30年代前半に螺旋階段を用いたユニークな住棟を設計し、4カ所の団地に導入した。大橋新町団地はそのひとつである(他の3ヶ所は小笹団地福陵団地下到津団地)。

この団地は、2棟の板状住棟と3棟の螺旋階段型住棟が東西に細長い敷地に横一列に並ぶという、団地としては少々珍しい配置計画だった。この敷地形状だとすべてを板状住棟で並べた方が素直だと思うが、あえて螺旋階段型住棟を混在させたのは設計者の意欲の表れであろう。しかし、これを団地景観上のアクセントに用いずに板状住棟と同列に扱っている点には、いささかちくはぐな印象を受けた。

板状住棟は北入り4階建の階段室型である。階段室は閉鎖型で壁面には開口部が市松状に並んでいる。これは初期の福岡県住宅協会によく見られるデザインだ。階段室の1カ所だけ極端に高くなっているのは給水塔を兼ねているのだろう。また、前面道路の反対側にはポンプ室と思われるヴォールト(カマボコ)屋根の小さな建屋があった。

データ

住所:福岡市南区大橋3
竣工:1956(昭和31)年度
撮影:2006(平成18)年5月
備考:現存せず

作成日:2011/10/22、最終更新日:同左

中央の青マーカーが大橋新町団地

inserted by FC2 system