赤坂一丁目市街地住宅
概要
一般に幹線道路に面する市街地住宅の住戸は、屋外型のバルコニーではなく屋内型のサンルームであることが多い。バルコニーだと洗濯物が露出するので、オフィスなどが建ち並ぶ市街地の街並みには相応しくないと公団は判断したものと思われる。
ところが、赤坂一丁目市街地住宅の場合はバルコニーとサンルームの併用プランが採用されていて、幹線道路側の立面にもバルコニーが存在する。 冷泉公団住宅(福岡市、1958・昭和33年)など初期の市街地住宅では幹線道路にバルコニーを配置していたが、1973(昭和48)年に竣工した赤坂一丁目市街地住宅のようにこの年代でこのような事例は珍しい。サンルーム併用型のためバルコニーが小規模なことに加え、幹線道路側は基準階当たり2戸しかなく、バルコニーがあまり目立たないことが理由と考えられる。
屋上は現在も開放されていて遊び場の痕跡も見られるが、細長いスペースにやや強引に遊具を設置した様子が窺える。1階にはスーパーが入居、地階は飲み屋街になっている。
データ
住所:福岡県福岡市中央区赤坂1-9-1
竣工:1973(昭和48)年
撮影:2011(平成23)年9月
リンク
作成日:2013/7/6、最終更新日:同左