大名第二公団住宅
概要
大名第二公団住宅は福岡市中央区に1967(昭和42)年に建設された市街地住宅だ。階数は地下1階、地上10階建てで、地階に駐車場、地上1~2階にテナント、3~10階に住宅が入っている。大名は福岡市の商業の中心である天神に隣接する地区のため、建物は古いがテナントフロアの人気は高い。特にマンガ関係の古本屋「まんだらけ」のサインがよく目立つ。
住戸数は222戸と福岡県の市街地住宅ではかなり大規模である。市街地住宅設計のセオリー通り、大通りに面した住戸は屋外型のバルコニーではなく、屋内型のサンルームになっている上、大名第二公団住宅の場合は道路側以外の住戸も全てサンルームで、基本的にバルコニーは付いていない。ただし、おそらく消防隊の進入口としてだろう、北東と北西の端2列のみサンルームの外にバルコニーが設置されている。
住戸階の全体的な平面は、3〜8階がロの字型、9~10階がコの字型である。ロの字を構成する東・西・南・北の各棟とも片廊下型で、東・西・南棟は住戸が外側に、廊下が内側の吹き抜けに面し、北棟は北向き住戸を避けるために住戸が内側の吹き抜けに、廊下が外側に面している。
住戸階の全体的な平面は、3〜8階がロの字型、9~10階がコの字型である。ロの字を構成する東・西・南・北の各棟とも片廊下型で、東・西・南棟は住戸が外側に、廊下が内側の吹き抜けに面し、北棟は北向き住戸を避けるために住戸が内側の吹き抜けに、廊下が外側に面している。
サンルームが吹き抜けに面する北棟住戸は、他の三辺の廊下から室内が丸見えになってしまうため、廊下にはルーバー等の目隠しが設置されている。スライドに掲載した吹き抜け内部の写真は、ルーバーの隙間にカメラを差し込んで撮ったものであり、普通に廊下を歩く限り吹き抜けはほとんど見えない。底面も立ち入り禁止なので、この吹き抜けは採光・通風以外に目的を持たない空虚な空間といえる。
屋上は現在も開放されていて遊び場(プレイロット)と物干し場がある。滑り台といった鋼製遊具は撤去済みだが、その基礎やコンクリート製の遊具・ベンチは色鮮やかに塗装されて利用できる状態が保たれている。
データ
住所:福岡県福岡市中央区大名2-9
竣工:1967(昭和42)年
撮影:2010(平成22)年1月、2013(平成25)年4月・12月
リンク
作成日:2012/12/6、最終更新日:2013/12/7