団地セレクション 住棟番号 線状文字

概要

住棟の妻側（側面）などに記されている番号のうち、丸棒やリボン状の鋼材で造られたものをこのページでは掲載している。便宜上、線状文字と呼ぶ（正式な名称ではない）。

筆者が見た中で特にユニークなのは、福岡県北九州市門司区における市営住宅群である。これらは、五市合併によって北九州市となる前の旧門司市が昭和20〜30年代に建設した。住棟番号にリボン状の鋼材を用いた例は他の地方でも見られるが、門司区の団地は (1) サイズが大きい上に不統一、(2) 設置箇所が妻側・屋上・階段の上など複数、(3) 書体が不統一、(4) 番号が2桁または3桁と不統一、(5) 番号が1から始まっていない、(6) 「No.」を付けている、といった特徴がある。

(1) (2) については、団地の内部・外部の道路から見えやすいよう、住棟ごとに番号の位置・サイズを適宜調整しているようだ。こういう方法は珍しい。ただ、屋上に設置されたものは、空を背景に細い数字を読むことになり、はっきりいって読みにくい。逆光だとなおさらだ。壁面にあるものは影が落ちるので読み取れる。(4) (5) については、建設順に複数の団地にまたがって番号を振っている可能性がある。ただ、これを確かめるには、各団地の竣工年と全住棟の番号を照合する必要があり、そこまでは手が回っていない。また、この仮説では異なる桁数が混在する理由は説明できない。

掲載団地一覧（スライド順）

作成日：2013/12/22、最終更新日：2015/12/20 千里山団地を差し替え。高根台団地、中登美第三団地、千里青山台団地を追加。