旧 日本鋳鍛鋼 第二緑ヶ丘社宅 中層棟
概要
建築用語としてのスキップフロアには二つの意味がある。ひとつは高層棟のページで紹介したように廊下の設置階を限定する手法で、もうひとつは床の位置を微妙にズラす手法をいう。後者の意味のスキップフロアは、広い空間を緩やかに分節する場合などに使われる場合が多い。この中層棟のように隣り合う住戸の床レベルをズラした設計はかなり珍しく、私は他に北九州市の三菱化学 大畑社宅でしか見たことがない。一応これもスキップフロアといえるだろう。アイディアの原型はおそらく菊竹清訓氏の初期作であるブリヂストン殿ヶ谷第1アパート(横浜市、1957)ではないだろうか。