旧 サッポロビール九州工場
現 門司赤煉瓦プレイス
概要
鹿児島本線門司駅の海側には大きなレンガ造建築物が残っている。これは帝国麦酒の工場として1913(大正2)年に竣工した建物で、桜麦酒→大日本麦酒→日本麦酒→サッポロビールという順に社名や企業形態が変わりながら操業を続けていたが、サッポロビールが大分県日田市に工場を移転したことに伴い2000(平成12)年に閉鎖された。その後、大半の施設が解体されて跡地は再開発され、現在は高層マンションや商業施設などが建っている。
ただし、歴史的価値の高い4つの建物は保存されて「門司赤煉瓦プレイス」という文化施設に生まれ変わった。同施設の4つの建物のうち、組合棟(竣工当時は変電施設)は「赤煉瓦物産館」というミュージアムショップに、事務所棟は「門司麦酒煉瓦館」という博物館に、第1・第2倉庫は「赤煉瓦交流館」という施設にそれぞれリノベーションされた一方、最大規模の醸造棟は、改修に多額の費用がかかることからほとんど手を加えず、いわばモニュメントとして保存されている。
写真は醸造棟・組合棟・倉庫と事務所棟の2ページに分けて掲載している(上記の醸造棟と事務所棟のサムネイルをクリック)。
データ
住所:福岡県北九州市門司区大里本町3
リンク
参考文献
- 『北九州の近代化遺産』北九州地域史研究会、弦書房
作成日:2012/9/22、最終更新日:同左