桃山配水池
概要
桃山配水池は山口県宇部市の水道施設である。別の施設(中山浄水場)で浄化された水が桃山配水池に汲み上げられ、自然流下によって市内に給水されている。この配水池は沖ノ山炭鉱が1924(大正13)年が建設し、1926(大正15)年に宇部市に譲渡された。
近代化遺産としてはふたつの建造物が現存する。ひとつは桃山配水計量室という給水量を測るための施設で、配水池に向かう道路の中央に建っている。構造はレンガ造。形は八角形だが昔から“六角堂”と呼ばれている。
もうひとつは、旧桃山一号配水池監視廊入口という名前の通り、配水池を監視する廊下の入口で、配水池の敷地内にある。基本的に立ち入り禁止だが外部からフェンス越しに見える他、後述する三号配水池の開放日に間近で見学可能。構造は鉄筋コンクリート造。小さな建屋ながら、入口を尖塔アーチで縁取りしたり、柱を上に伸ばして垂直性を強調するなど、ゴシック調のデザインが施されている。
さらに、一号に替わって建設された桃山三号配水池も紹介しておく。竣工年は未確認。貯水タンク上に展望台が建っていて、それ自体はあまり高くないが、もともと配水池は高台に位置しているので、展望台から宇部市を一望することができる。土日・祝日のみ開いているとのこと。
桃山配水計量室
旧桃山一号配水池監視廊入口
桃山三号配水池
データ
住所:山口県宇部市西桃山
竣工:1924(大正13)年
撮影:2007(平成19)年11月
参考文献
- 現地説明板
リンク
作成日:2013/8/9、最終更新日:同左