大学市場

概要

福岡市東区の九州大学周辺から博多区千代にかけては戦前・戦後の古い家屋が断片的に残っている。本稿で紹介する市場は同大医学部の近くにあり、正確な建設時期は不明だが、遅くとも戦後初期に建てられたものだろう。本稿は当初「馬出（まいだし）の市場」という仮称で発表したが、博多人（本町3丁目）さんのブログ「Fukupedia」から大学市場という名称だと判明した（リンク1）。

市場は木造1〜2階建ての家屋が密集したもので、前面道路に面した何店舗かは単独で建て替えている。この前面道路から延びた2本の通路が、2層分の吹き抜けの木造アーケード空間になっている。また、2本の通路は奥では細い通路で繋がっていて、全体としてはH型を描いている格好だ。道路沿いの数軒は営業しているものの、内部の店舗が営業している様子は感じられなかった。残された看板からは食堂・青果店・鮮魚店があったと分かる。

データ

住所：福岡市東区馬出2
竣工：戦後初期？
撮影：2011（平成23）年12月