平成筑豊鉄道 田川線
概要
田川線は、行橋駅(福岡県行橋市)と田川伊田駅(同県田川市)を結ぶ26.3kmの路線である。同線は豊州鉄道によって1895(明治28)年に開業した後、九州鉄道〜国有化〜国鉄〜JR九州を経て、1989(平成元)年に第3セクターである平成筑豊鉄道の経営に移行した。
田川線は筑豊地方で産出された石炭を輸送するための路線であり、単線で開業したものの、将来の輸送量増加に備え、橋梁を拡幅しやすいよう側面に「下駄っ歯」を施したり、トンネルを複線用の幅で建設するなど、複線化を想定した設計がなされた。しかし、筑豊本線や伊田線は早期に複線化された一方、田川線は単線のまま炭鉱時代が終了して今日に至る。そのおかげで珍しい下駄っ歯橋梁が数多く残っている。下駄っ歯橋梁群の現状は、内田三連橋梁のように文化財に指定された良好なものから、自動車の接触や人為的に下駄っ歯が削られてしまったものまで様々だ。数としてはレンガアーチ橋が多いが、鋼製橋桁を支えるレンガ造・石造橋台にも下駄っ歯はある。
田川線以外では、鹿児島本線の頃末通り橋梁や、同線の前身である九州鉄道大蔵線の茶屋町橋梁・尾倉橋梁が下駄っ歯だ。
リンク
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