万田駅〜妙見駅
概要
このページでは、三池炭鉱専用鉄道本線の万田駅〜妙見駅間の廃線跡について述べる。
万田駅は万田坑の北に位置する駅である。冒頭のページで述べたように、三池鉄道は一部区間で炭鉱労働者やその家族向けに通勤列車も運行しており、万田駅は万田線(三池港〜万田)の終点にあたる。筆者らが訪れたとき、ホームは藪に埋もれてほとんど見えなかった。
万田駅から万田坑側に進むと、橋梁(桜町ガード)を渡った辺りで廃線跡は二手に分かれている。向かって左手は万田坑の構内に分岐していた痕跡で、本線は万田坑の北沿いを進む。ここから四山駅付近まで本線は熊本県荒尾市を通っている。
本線はやがて妙見駅に到着する。諏訪川橋梁から万田駅付近までは、レール・枕木・バラストが撤去された平坦な状態だった。それは妙見駅も同様だが、より歩きやすいように黒いゴム(ベルトコンベアのベルト?)が敷かれている。妙見駅は他の駅よりやや後年に設置されており、他のホームが石造であるのに対して、ここはレールの骨組みに枕木を並べるという簡易な構造である。
なお、実際は万田駅よりも妙見駅の方が万田坑に近い。もっとも、万田坑からの出炭は1951(昭和26)年に終了し、以後は排水や坑内管理のために維持されていただけなので、万田坑周辺の炭住街に暮らす労働者は、妙見駅から四山や三池港に向かって出勤したものと思われる。
データ
住所:福岡県大牟田市神田町・桜町、熊本県荒尾市原万田
撮影:2007年5月
リンク
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作成日:2013/1/26、最終更新日:同左