妙見駅〜西原駅
概要
このページでは、三池炭鉱専用鉄道本線の妙見駅を通過した地点から西原駅までの廃線跡について述べる。
妙見駅を通過してしばらく進むと、二股に分かれた鉄塔の脚をくぐり抜ける形で本線が進む光景に出会う。鉄道と高圧線が完全に重なるケースは珍しいのではなかろうか。ネットで三池鉄道の現役時代の写真を見ると昔からこの状態だったようだが、鉄塔の建設時期は分からない。米軍が終戦直後に作成した地図には、本線と平行する高圧線が既に描かれている。
妙見駅の次は原万田駅である。同駅ホームは藪にあまり覆われておらず、周辺にはコンクリート製枕木が残っているなど、廃線跡の雰囲気をよく味わうことができる。原万田駅の北側にあった炭鉱住宅街は商業エリアに変貌しているものの、ホームに通じる階段は現存している。なお、原万田駅付近からは玉名線、荒尾駅への連絡線、詳細不明の引き込み線の3本が分岐していたが、これらについては別記事で述べる予定だ。
諏訪川橋梁からずっと築堤上を進んでいた本線は、原万田駅を過ぎて鹿児島本線の上を跨線橋で交差した後は地上レベルに下り、国道389号線とは踏切で交差する。その手前にあるのが西原(さいばる)駅だ。手すりが残っている点などに現役時代の雰囲気が感じられた。
データ
住所:熊本県荒尾市原万田・万田・日の出町・大島町
撮影:2007年5月