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アルコ22号

概要

アルコ22号は貝島炭鉱専用鉄道で使われていた蒸気機関車である。アルコとはアメリカの機関車メーカーだったアメリカン ロコモティブの略称で(後に正式名称となる)、22号は1919(大正8)年に製造された。現在は宮若市石炭記念館の敷地内にロト12号貨車(後述)とともに静態保存されている。

アルコ22号にはふたつの大きな特徴がある。ひとつは両サイドにタンクを配置したその独特な形状で、貝島炭鉱では「弁当箱」との愛称で呼ばれていたという。もうひとつは連結器が一般的な自動連結器ではなくリンク式だったことと、赤い円形のバッファ(緩衝器)が付いていたことだ。専用鉄道の路線だけを走行していたので、これでも構わなかったわけである。

ロトは石炭を運ぶ貨車(石炭車)の一種。両側面のパネルが開いて石炭を排出する仕組みになっていて、それが分かるよう展示車両は開いた状態に置かれている。アルコ22号が牽引できるよう、この石炭車にもリンク式連結器とバッファが付いている。なお、貝島炭鉱では採掘後の坑道に陥没防止のため砂を充填していた。充填用の砂は庄司(現在の陸上自衛隊飯塚駐屯地付近)で採取され、このアルコとロトによって専用鉄道を通じて貝島炭鉱の各坑口に運ばれた。

データ

所在地:福岡県宮若市上大隈 宮若市石炭記念館
製造:アメリカン ロコモティブ(アメリカ)
製造年:1919(大正8)年
撮影:2010(平成22)年4月
備考:Googleマップの「宮若市石炭記念館」の位置は間違い。

緑が宮若市石炭記念館。左上は貝島炭鉱専用鉄道(筑前宮田駅〜6坑間)の廃線跡。

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