【06】
エレベーター扉の装飾
まず、エレベーターの構造が日本とは異なるので説明しておくと、螺旋階段の吹き抜けがエレベーターシャフトを兼ねていて、エレベーターのカゴやケーブルは丸見えです(右の写真)。カゴが着床すると連動する電気錠が開き、利用者はカゴと建物側の扉を手動で開いて乗り降りします。この構造は他の建物でも珍しくありません。私がウィーンで泊まったホテルもそうでした。
つまり、写真06は階段手すりと一体化した建物側のエレベーター扉なのです。
【08】
各部のデザイン
名称 | リンケ ヴィーンツァイレの集合住宅 Linke Wienzeile Houses |
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通称 | マジョリカ ハウス、メダイヨン ハウス |
設計者 | オットー ヴァーグナー(オットー ワーグナーとも) Otto Wagner |
所在地 | ウィーン6区 Linke Wienzeile 38, 40, Wien6 |
用途 | 集合住宅 |
竣工 | 1899年 |
構造・規模 | 構造:鉄筋コンクリート造 面積:未確認 |
交通 | 鉄道:地下鉄U4号線 Kettenbrueckengasse 駅下車 |
マーカー上からリンケ ヴィーンツァイレの集合住宅、ケッテンブリュッセンガッセ駅
補註
- マジョリカ ハウス、メダイヨン ハウスとも現役の集合住宅。私は関係者のご厚意でマジョリカ ハウスの階段室までは入らせていただいたが、実際は部外者は立ち入り禁止。
参考文献
- 『新建築1991年1月臨時増刊 創刊65周年記念号 建築20世紀PART1』新建築社
- 『建築巡礼10 世紀末の中の近代 オットー・ワグナーの作品と手法』越後島研一、丸善
- 『世界の建築・街並みガイド5』エクスナレッジ
- 『図説ウィーン世紀末散歩』南川三治郎、河出書房新社
リンク
- オットー・ワーグナー ウィキペディア
公開日:2003年6月15日、最終更新日:2011年6月11日、撮影時期:2002年1月
カメラ:Nikon COOLPIX 775(Photoshopで修正)