清滝団地 市街地住宅型住棟

概要

清滝団地の市街地住宅型住棟は、1階が事務所用の倉庫、2階が貸事務所、3〜7階が住戸で構成されている。前ページで述べたように、国道3号線という幹線道路に面しているため、住戸階の道路側立面も外観上は事務所のように見せることで生活感を消している。これは清滝団地に限らず公団の市街地住宅では一般的な手法である。

敷地は高台になっていて道路側立面からは門司港のまちなみや関門海峡が一望できる。眺望に関しては門司港地区で最高のロケーションだろう。

この市街地住宅型住棟と背後の一般住棟との間には2〜3階分の高低差があり、3階から上の住戸階にアクセスするには、一般住棟側の地盤面からブリッジを渡るというアクロバティックなプランになっている。つまり、住戸階にとっては3階が地上階に相当し、3階から数えて7階までの実質5階建ということで住棟にエレベーターは付いていない。

また、敷地の高低差を行き来するための外部階段が市街地住宅型住棟の隣にあるのだが、あまり目立たない場所にも関わらずやや造形的に凝ったデザインがなされている。