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ミレニアム ブリッジ
Millennium Bridge

概要

西暦2000年代という新たな千年期(ミレニアム)を迎えるにあたり、ロンドンではミレニアム プロジェクトという大がかりな都市開発が実施され、1990年代末から2000年にかけて多くの建築物などが建設された。ミレニアム ブリッジもその中のひとつで、テムズ川に架かる歩道橋としてノーマン フォスターとアラップ社の設計により2000年に竣工した。

航行する船舶の妨げにならないよう橋脚の数は少ない。その場合、長いスパンに橋梁を架けるには大がかりな構造になりがちだが、都市景観への配慮からか、主塔を建てずに高さを抑えつつケーブルを張って斜張橋としている。複雑な構造をエレガントに見せることに成功しているといえよう。

ところが、大勢の人々が橋を渡ったところ大きな横揺れが発生し、開通からわずか3日で閉鎖という事態に陥ってしまう。後の調査でこれは人々が歩く振動に橋が共振したことが原因と判明。共振防止のダンパーやブレースを取り付け、2002年に再開通した。したがって、実質的な竣工年は2002年というべきかもしれない。

ミレニアム ブリッジは、セント ポール大聖堂とテート モダン美術館とを結ぶ軸線上に位置する。つまり、ロンドンを代表する教会と、火力発電所からリノベーションされた現代美術館という、近世・戦後・現代それぞれの時期を象徴する建築を接続する形になっている。言い換えれば、橋を往来することで、ロンドンの都市の時間軸を歩いているのである。

歩道橋に高額なコストを費やすことに日本人はピンと来ないかもしれないが、ヨーロッパでは歩道橋のデザインにも力が注がれる。特にイギリス人は無類のウォーキング好きで、パブリック フットパスという公共の遊歩道が国中に張り巡らされている程だ。ミレニアム ブリッジの建設にはこのような文化的背景がある。

データ

所在地:イギリス ロンドン
設計:ノーマン フォスター(Norman Foster)+ アラップ(Arup)
竣工:2000年(再開通 2002年)
撮影:2004年9月

リンク

  1. ミレニアム・ブリッジ 建築マップ
  2. ミレニアム・ブリッジ ウィキペディア

作成日:2012/6/27、最終更新日:同左

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