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タカギ工場の可動橋

概要

タカギは浄水器などを製造・販売している全国規模のメーカーで、本社と工場のひとつが福岡県北九州市小倉南区にある。Googleマップ(右図)によると敷地の東側が工場、西側が物流センターのようだが、敷地はひとつではなく両者の間には公道(おそらく市道)が通っており、人員の往来や物資の運搬のため、この道路上に渡り廊下と可動橋が架かっている。

なぜ可動橋なのかというと、道路が工場敷地より中途半端に低い位置を通っていて、普通の橋を架けた場合、自動車が通行するには梁下の高さが不十分だからと思われる。もっとも、道路は線路(日田彦山線)の手前で行き止まりになっていて、工場以外の土地や建物にはまったく接しておらず、周囲を観察する限り、道路を廃止して工場敷地に取り込んでも実質的な支障はないはずだ。このように、誰も通らない道路上にわざわざ可動橋を架けるのも妙な話だが、道路の廃止手続きの面倒さや手続きに要する日数を考えると、こんなアクロバティックな手段を用いた方がまだ手っ取り早いのだろう。つまり、この可動橋は制度的な問題を回避するための苦肉の策ということになる。

可動橋の形式は片側のみの跳開式、いわゆる跳ね橋である。筆者が訪れたときは橋桁が上がったままだった。リンク1に下りた状態の写真が載っている。なお、一般的な可動橋では通行規制用の遮断機を設置する。この橋の場合、橋桁を降ろした際に、本来であれば下の道路は通行規制の必要が生じると思われるが、実際には遮断機は設置されていない。

データ

住所:福岡県北九州市小倉南区石田南2-4-1
竣工:未確認
撮影:2014(平成26)年1月

リンク

  1. OK元学芸員のこだわりデータファイル工場をつなぐ可動橋

作成日:2014/10/7、最終更新日:同左

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