タイトルロゴ

Get the flash player here: http://www.adobe.com/flashplayer

スライドショー 4枚(写真をクリックすると次を表示、下辺にマウスカーソルを合わせるとサムネイルを表示します)

遠賀町旧停の橋梁

概要

鹿児島本線の遠賀川駅周辺は宅地化が進んでいるが、一帯が田畑だった頃の名残らしき水路が数多く残っている。遠賀川駅近くにその水路に架かる橋梁がある。接近できず橋梁名は確認できなかったので、所在地から「遠賀町旧停の橋梁」と呼ぶことにする。

鹿児島本線は九州鉄道の本線として博多駅からまず南に延び、1889(明治22)年に筑後川の手前の千歳川仮駅までが開業。次は北に延びて1890(明治23)年に遠賀川駅まで、その翌年に門司駅(現在の門司港駅)まで単線で開通した。ただし、いまの遠賀川駅は1908(明治41)年に移転した位置にあり、筆者が調べた範囲では初代駅舎の位置は特定できなかった。「旧停」という地名は初代駅舎があったことを思わせるが裏付けは取れていない。よって、本稿の橋梁が1890(明治23)年の(初代)遠賀川駅開通、翌年の門司駅開通のどちらの区間に含まれるのかは不明である。

構造形式は1スパンの桁橋(ガーダー橋)で、レンガ造の橋台に鋼製桁が載っている。橋桁は後年の架け替えだろう。写真を拡大すると橋台の一部はコンクリートに覆われているのが確認できる。この部分が鉄筋コンクリート造なのかレンガを被覆したのかは分からないが、拡幅工事が行われたのは確かだ。ただし、大正時代の複線化工事かどうかは即断できない。というのも、頭無橋梁の記事で述べたように、遠賀川周辺の線路は複線化時に横に移動して単線時代の構造物は撤去された可能性があるからだ。以上を総合的に考えると、いまの「遠賀町旧停の橋梁」は路線が複線化した1913(大正2)年頃の竣工ではなかろうか(確証無し)。

データ

住所:福岡県遠賀郡遠賀町旧停1
竣工:1913(大正2)年頃または1890〜91(明治23〜24)年頃
撮影:2011(平成23)年9月

作成日:2013/4/21、最終更新日:同左

左から遠賀町旧停・横川・頭無・立川・遠賀川・立屋敷・島内第3の各橋梁

inserted by FC2 system