補註
- 引用元はこちら → 首相官邸(内閣府) > 地域活性化統合本部会合 > 稼働資産を含む産業遺産に関する有識者会議 > 参考資料 審議案件の概要について 「明治日本の産業革命遺産 九州・山口と関連地域」について 注 PDF
- 口之津(くちのつ)港は長崎県南島原市の港で、島原半島の南端に位置する。16世紀に南蛮貿易のため開港し、鎖国を経て明治時代は三池炭鉱の輸出港になるなど、貿易港として古い歴史を持つ。
- 三角(みすみ)港は熊本県宇城市三角町の港で、有明海に面した三角半島の先端に位置する。同港には西港と東港があって、西港はオランダ人技師ムルドルの設計で1887(明治20)年に竣工。三角西港は日本で最初期の近代的港湾で、宮城県の野蒜築港、福井県の三国港とともに「明治の三大築港」に数えられる。1893(明治26)年から9年間は三池炭鉱の石炭の輸出港でもあった。しかし、拡張性に難があるため後年に東港が整備され、港湾機能の中心がそちらに移ると西港は衰退する。ただ、そのおかげで西港には石造の埠頭・水路・石橋をはじめ、倉庫や裁判所などの近代建築群が残ることになった。近代化の時期の港湾施設一式がまとめて現存するという貴重な港である。埠頭・水路・石橋は国指定重要文化財。西港一帯は世界遺産暫定リスト「明治日本の産業革命遺産」の構成要素のひとつ。
- 團琢磨(だん たくま)1858〜1932(安政5〜昭和7)年、現在の福岡市出身。明治初頭、岩倉使節団に同行して渡米し、そのまま留学。マサチューセッツ工科大学で鉱山学を学ぶ。帰国後、工部省の技師として三池炭鉱に赴任。三池炭鉱が三井に売却されたことに伴い、三池炭鉱社事務長となる。坑内排水用のデーヴィ ポンプ導入、三池港の築港などにより三池炭鉱を三井財閥の主力事業に成長させた。1914(大正3)年、三井合名会社理事長(三井財閥の総帥)に就任。1932(昭和7)年、血盟団事件で暗殺される。ちなみに建築家の團紀彦氏は團琢磨の曾孫。大牟田市の旧三井港倶楽部(三池炭鉱のクラブハウス)敷地内にある團琢磨像(1ページに掲載)の台座は、團紀彦氏がデザインした。
- 西日本新聞 2008/8/23 付朝刊記事「産業遺産のクレーン船 「大金剛丸」稼働1世紀超 三井鉱山 現役継続へ改修検討」
リンク
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- 三池港、閘門、團琢磨 ウィキペディア
参考文献
- 『筑後の近代化遺産』九州産業考古学会筑後調査班、弦書房
- 『九州遺産 近現代遺産編101』砂田光紀、弦書房