photo000
戦没学徒記念若人の広場 ( 3/5 )
Memorial of War Dead Students, Youth Plaza
兵庫県南あわじ市、丹下健三、1967(昭和42)年
photo301

【31】
photo302

【32】

仕上げで構造を明確化

photo320
3ページ目では展示棟の外部を見ていきます。内部の展示を見終わって外に出たところが写真32。前ページで述べた屋根スラブの分離が、石積みの外壁に対して屋根スラブは打放しと仕上げを切り替えることで明快に表れています。両者の隙間には嵌め殺しのガラスが入っているのですが、1995年の震災で割れたのか、何カ所か合板で塞がれていてスラブの浮いた外観が損なわれているのが惜しい。
photo303

【33】

環境と調和した外観

photo321
展示棟の屋上には大階段で上がることができます。石積みで仕上げた外壁や屋上全体が開放されている点から、展示棟の外観は明らかに城趾を意識したデザインだと見ていいでしょう。日本古来の城郭もいちおう軍事施設とはいえ太平洋戦争と直接の関係はありませんが、豊かな自然環境の中に置いても違和感がないことや、戦没学徒の御霊を守る意味を込めて、城趾のイメージが用いられたのだと思います。
photo304

【34】

素晴らしい景観

photo322
屋上から見渡す瀬戸内海の眺めはまさに絶景(写真31・34)。若人の広場が開館した当時、入場者が伸び悩んだのは交通の便が悪かったせいもあるでしょうが、今は橋が架かっているので高速道路を走れば神戸市内から淡路島の南端までさほど時間はかかりません。写真34の左奥に見える橋は淡路島と四国を結ぶ大鳴門橋です。
inserted by FC2 system