内田三連橋梁
概要
内田三連橋梁は、平成筑豊鉄道田川線の赤駅〜内田駅間に位置するレンガアーチ橋である。同線に多数存在する“下駄っ歯"橋梁群のひとつ。下駄っ歯とは、将来の複線化を想定して幅員を拡張しやすいよう橋の側面を凹凸状にした状態をいう。結局、田川線は複線化されずに橋は下駄っ歯のまま残った。
単独アーチが多い中、3連アーチとしては内田三連橋梁と中津原橋梁のふたつがあるが、特に前者は状態の良さとデザインの美しさから下駄っ歯橋梁群の代表的な存在だ。レンガ造を主体としつつ、橋の下部や下駄っ歯の反対側(拡幅しない側)の側面は石造になっている点が大きな特徴である。筆者が確認した範囲では、石とレンガの混構造は他には近くの赤四郎丸9号橋梁に見られた程度で、ほとんどのアーチ橋は純粋なレンガ造だった。
地元では「みつあんきょ」と呼ばれているとのこと。「三つの暗渠」という意味だろうか?
データ
住所:福岡県田川郡赤村大字内田
竣工:1895(明治28)年
撮影:2011年2月
カメラ:Nikon D50 + Nikon AF-S DX Zoom-Nikkor ED 18-55mm F3.5-5.6G