photo000
池島炭鉱 施設編 3/6 )
Ikeshima Coal Mine ( facilities )
長崎市池島町
photo301

【31】

排気竪坑櫓、構内軌道

photo302

【32】

最初の竪坑櫓

台地の坂道を上るとやがて竪坑櫓が姿を現します。これは池島炭鉱にある2基の櫓の1基目として1967(昭和42)年に竣工したもので、排気竪坑櫓と呼ばれています。
 
地下に続く坑道にアクセスするには、水平のトンネルである水平坑、斜めのトンネルである斜坑、そして垂直の孔である竪坑という3つの方式があります。このうち、国内の炭鉱に多いのは斜坑と竪坑です。池島炭鉱はまず斜坑で掘り進められて、後年に竪坑が設けられました。名前に「排気」と付いているのは、この竪坑が坑内の空気を循環する排気口としての役割を担っていたからです。また、排気のためだけではなく労働者の出入りや石炭の搬出にも使われていました。
 
一方、入気口の方は後述する斜坑が担っていたものと思われます。

photo303

【33】

竪坑櫓とは

photo320
排気竪坑櫓の高さは約30m。真下には地下600mの深さまで竪坑が延びていて、その中をケージという鋼製のカゴが昇降します。ケージを吊っているケーブルは、櫓上部の滑車を介して隣接する建屋内の巻き揚げ機に繋がっています。要するに巨大なエレベーターというわけです。高く聳える竪坑櫓は炭鉱のシンボル的存在といえるでしょう。
 
ただ、念のために述べると、全ての炭鉱に竪坑櫓が建っていたとは限らず、櫓を必要としない斜坑のみの炭鉱も少なくありませんでした。
photo304

【34】

構内軌道とトロッコ

photo321
排気竪坑櫓の南側は構内軌道が縦横に張り巡らされています。構内軌道とは工場の敷地内で物資輸送などに活躍する鉄道のこと。JRや私鉄といった一般の鉄道より軌間(レール間隔)が狭いナローゲージが多いです。炭鉱における構内軌道は石炭や資材、人員の輸送に利用されます。軌道上には、現役時代は石炭を満載していたであろうトロッコが放置されていました。
 
写真に見えるブリッジ状構造物はベルトコンベヤ。位置関係から推測すると、斜坑口から搬出された石炭(原炭)は、このベルトコンベヤで選炭工場に送られていたようです。

Get the flash player here: http://www.adobe.com/flashplayer

スライドショー 18枚(写真をクリックすると次を表示、下辺にマウスカーソルを合わせるとサムネイルを表示します)

inserted by FC2 system