排気竪坑櫓、構内軌道
【32】
最初の竪坑櫓
台地の坂道を上るとやがて竪坑櫓が姿を現します。これは池島炭鉱にある2基の櫓の1基目として1967(昭和42)年に竣工したもので、排気竪坑櫓と呼ばれています。
地下に続く坑道にアクセスするには、水平のトンネルである水平坑、斜めのトンネルである斜坑、そして垂直の孔である竪坑という3つの方式があります。このうち、国内の炭鉱に多いのは斜坑と竪坑です。池島炭鉱はまず斜坑で掘り進められて、後年に竪坑が設けられました。名前に「排気」と付いているのは、この竪坑が坑内の空気を循環する排気口としての役割を担っていたからです。また、排気のためだけではなく労働者の出入りや石炭の搬出にも使われていました。
一方、入気口の方は後述する斜坑が担っていたものと思われます。
【33】
竪坑櫓とは
ただ、念のために述べると、全ての炭鉱に竪坑櫓が建っていたとは限らず、櫓を必要としない斜坑のみの炭鉱も少なくありませんでした。
【34】
構内軌道とトロッコ
写真に見えるブリッジ状構造物はベルトコンベヤ。位置関係から推測すると、斜坑口から搬出された石炭(原炭)は、このベルトコンベヤで選炭工場に送られていたようです。
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