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池島炭鉱 施設編 4/6 )
Ikeshima Coal Mine ( facilities )
長崎市池島町
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【41】

第二竪坑櫓

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【42】

最も新しい竪坑櫓か

ほとんどの炭鉱施設が島の東側に集中しているのに対し、第二竪坑櫓は島の南西端にあります。櫓の高さは約35m、竪坑の深さは約730m。竣工は1981(昭和56)年で、この時期、大半の炭鉱は既に閉山していました。確証はありませんが、日本で最後に完成した竪坑櫓である可能性が高いと思われます。第二竪坑は坑道への入気と労働者の出入りを目的とし、坑道は池島の近くに浮かぶヒキ島方面の海底に延びています。
 
アルファベットのZのような形状は、福岡県みやま市にあった三池炭鉱有明坑の第二竪坑櫓(1976・昭和51年、現存せず)とよく似ています。前ページの排気竪坑櫓や他地域の櫓と比べると実にシンプルなデザインですが、これは技術が洗練されたことを示しているのかもしれません。九州に現存する竪坑櫓は明治から戦前のものが多く、戦後に建設された池島炭鉱の2基は採炭技術の変遷を辿る上でも重要な遺構です(現存する竪坑櫓の一覧はこちらを参照)。

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【43】

立像と慰霊碑

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第二竪坑櫓の前にはふたつの立像があります。ひとつは「慈海」という名前の女神像で1983(昭和58)年の建立(写真43)。保安確保の願いを込めて前述のヒキ島に向いて立っています。もうひとつは写真が逆光で黒ツブレして分かりにくいのですが、1982(昭和57)年に建立された炭鉱夫と子供の像(右の写真)です。
 
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また、モニュメント関連としては別の場所に殉職者慰霊碑があります。建立は1974(昭和49)年。一度に数十〜数百人も亡くなるような大事故こそなかったものの、池島炭鉱でも殉職された方々がおられます。

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